秋になりました。今月は、町田市の里山で樹々のお世話をされている方々のグリーンウッドワークサークル「ぐりゅんぐりゅんの会」の皆さまに再度お呼びいただいて、木々に囲まれたお外での木削り時間を味あわせていただけて幸せでした♡
すでにいろいろつくっておられる皆さまで、きこりの勉強中だったりされる方もいらして、斧の使い方を改めてみていきましょうというのがサブテーマだったけれど、もう巧みでおられたりして、、斧大好きなんですけどまだだなわたくしは、頼もしさを覚えました。
自分に照らして考えてると驚かされること多めです、なんか嬉しかった。
事前に皆さまにどんなものをつくりたいか聞くと、ククサという声があったので、いろいろ考えて、ミニミニ版ククサをコーヒーメジャーとしてつくることにしました。(コーヒーメジャーは10g縛りがあるからワークショップで取り上げるのはどうかな、と思っていたけれど、北海道のグリーンウッドワーク仲間、草刈万里子さんから、10gでなくても深いスクープをコーヒー用に削るのはきっと愉しんでもらえる、とアドバイスいただいたおかげです、感謝♪)。
コーヒーメジャーは、オランダのグリーンウッドワーカー、Jan Harm ter Bruggeさんが紹介されている作り方を共有させていただきました。Jan Harmさんは、故Wille Sundqvistさんに直接教わった経験を持つ方で、動画でお見掛けしたことしかないけれど、木削りへのアプローチも、お人柄も、すてきだなとかねがね思っていた方です。
今回、ヤンハームさんがイギリスのスプーン削りの祭典「Spoonfest」で2019年に共有されていた「ミニマグ」のつくり方を基に、コーヒーメジャーを削りました。動画はこちらから見られます。
Spoonfest 2019 | Jan Harm ter Brugge – Mini Mugs
No Description
Spoonfestの動画は今のところ日本語字幕がないので、ワークショップ前に要点を自分なりにまとめて日本語化したプリントをつくりました。これをワークショップに参加くださった方々にうちうちに差し上げたのですが、ヤンハームさんご本人にはなかなか言い出せずにおりました。初対面の人に連絡を取るのが苦手で、もじもじしていましたが、熊本のグリーンウッドワーク仲間、堀江宏喜さんに背中を押していただき、思い切ってヤンハームさんに連絡をとりましたら、、、お見せした日本語プリントに秒速で💗をくださり、とても嬉しいお言葉もいただきました、ヤンハームさん、堀江さん、ありがとうございました…!
ヤンハームさんの工程は、理にかなっていて、割れや折れのリスクを最小に抑えられるよう考えられていて、フォルムも美しくて、詳しく見ていけばいくほど、大好きになったのです。(どうも自分は、折り紙を折るような感じの木削り工程が好きみたい…。)
何より、ぐりとグリーンウッドワークとしてはねずみサイズの「小さいもの」をつくることへの偏愛があるので、ツボりました。ワークショップ前に、いくつかサンプルを作り、さらにフォームのバリエーションをさぐるために豆粒サイズのものも削ってみた。文字通りねずみ用サイズ。
ヤンハームさん曰く、スプーンをつくるうちに今度はククサをつくりたい、となったときに、いきなりレギュラーサイズのククサをつくるのでなく、まずは小さいサイズをいくつか作ってみるといいと思う、とのこと。最初から大きいものにチャレンジして、うまくいかなかったら、大きいククサは苦労が大きいぶん心が折れるし、うまくいったらいったで「かけがえないもの」になりすぎて、「もっとこうかな」「次はこうしてみよう」というような成長が止まってしまうから……。
ククサへの第一歩として、小さいコーヒーメジャーをいくつかつくってみるのは、勉強にもなるし、なにより小さいものは気軽に取組めるうえに、かわいい🥰ので、どんどんつくりたくなります。これもやっぱり理にかなっているなあと思いました。
ワークショップ当日は、連日の雨がこの日は降らずにいてくれて、曇り空でしたが少し光がさすときもあって、フィールドのベンチのサークルでみんなで木削りできました。木削りする皆さまの写真を、後ほどお送りしたら、ぐりゅんぐりゅんの会の方がこの光景を「コーヒーメジャーフェス」と呼んでくださり、愉しくなりました。
ミニククサよりも、浅く広いスクープ寄りのデザインになった方もいらっしゃいましたが、どれもきっとかわいいものになっていることと想像しています。それぞれの方の味わいが、それぞれにアオダモの樹と出会っているといいです😊
この日は、とても美しい竹製のチェロと木製のリコーダーを見せていただけたのもびっくりしました。チェロはなんとご自身の手作り。木削りの後には、合奏の練習だそうでした!野鳥たちが喜んだことだろな。
山栗の実も見せていただいた!母木から落ちた実を埋めておいたところから育った栗の木がつけた実だそう。まだ若そうな木だったけれど、ももクリ三年ってほんとなのですね。。山栗はひときわおいしいんだそうでした。
自分の「木削り分かち合い活動」の仕方についてはこんなでいいのかー、という反省がいつものごとくやってきますが、みなさまの木削りの楽しみが少しでも増すようなところがあればいいな、、、と切に願っています。
ぐりゅんぐりゅんの会の皆さま、ご縁をつないでくださって、いろいろにサポートしてくださっているたくちゃんこと柳沢琢美さん、ありがとうございました!